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俺なんかいなくとも特に誰も損しないだろうし、そもそもいなくなっても気づかれない気がする。
思い立ったが吉日、異国の地が書かれた本と、ある程度のパンとチーズと水、ナイフ、マッチ、地図、コンパス、あとこっそり貯めた端金をカバンに詰めて王宮を出た。
異国の地の本は一応司書に許可を貰った。百年近く前の本だし汚いから好きに持ってけと言われたし、ありがたく自分のものにさせてもらう。他の荷物も自分の金で買ったもので、断じて盗品ではない。変に盗みなんかして指名手配なんて目も当てられない。
閑話休題。
王宮を出て、城下町を出て、城下町の壁の外に出た時。
ようやく俺は息ができた。
「俺は自由だ」なんて言えるほど何かに縛られていたわけではないけど、ぐちゃぐちゃになった、あったのかどうかもわからない俺の世界が、新しく組み上がっていく気がした。
なんて素敵だろう!
俺を知る人が誰もいない世界は!
次の日、一人の男が魔物に襲われて死にました。
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安全な国の壁の中なら兎も角、剣も魔法も使えないやつがファンタジー世界の大自然を生き残れる訳が無い。
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あいすくりぃむとちょこれぃと(プロフ) - すにすな@さくらぁさん» またまたコメントありがとうです。兄がぽんこつならもちろん弟だってぽんこつです。間に合ったルートは(弟的には)ハピエンです。間に合わなかったルートも(どっちも壊れちゃったから)ハピエンです。 (4月23日 14時) (レス) id: b2ed5b6349 (このIDを非表示/違反報告)
すにすな@さくらぁ(プロフ) - またしてもコメ失礼します🙇♂️弟視点に命が助かりすぎました。まさかの救済ルートか!?と思ったら案の定そんなものはなく…やっぱり可哀想な男はどう足掻いても可哀想な結末しかないんだというのを再認識できてとても良かったです。 (4月23日 7時) (レス) @page25 id: 6eb52e408b (このIDを非表示/違反報告)
あいすくりぃむとちょこれぃと(プロフ) - すにすなさん» コメント感謝です〜こいつは実は弟より全然頭良いです。頭が良いせいで頑張っても無駄と気づいてしまいました。それでも他にやりようはあったのに、『逃げ出す』という一番の悪手を選んでしまうぽんこつです。作者もお気に入りなのでもしかしたら続くかもしれない。 (4月8日 23時) (レス) id: b2ed5b6349 (このIDを非表示/違反報告)
すにすな(プロフ) - お話の世界観や最後の後味の悪さに引き込まれ、一気に読んでしまいました。特に2作目のおにいちゃんのお話が大好きです。一生懸命頑張ったけど報われず、最期の瞬間は惨めであっけない男が好きなので、ゼストおにいちゃん最高でした。密かに更新楽しみにしています。 (4月8日 22時) (レス) @page21 id: b675f659fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あいすくりぃむとちょこれぃと | 作成日時:2024年4月6日 3時