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〜
「お揃いの指輪が俺らを導くであろう！！」
〜
「卒業おめでとう。３年１組のみんな、新しい道へ踏み込みなさい」
今日で、中学卒業か…。
なんだか、実感湧かないな…。
この間もカリカリって勉強ばっかしてただけだけどね…。
「ありがとぉ〜。せんせーい！！」
「朔玖、ガン泣きじゃん」
「亜樹も泣いてんね」
「お前もな」
「なぁんで詩は、泣いてないのよ！！」
「…さぁ？」
感情の欠如かな…？
対して、実感湧かないし、離れることが寂しいわけじゃない
「いつも、だからね」
「へぇ〜？あ！てか、俺いい事思いついたんだぁ」
〜
「こんな大きさでいいのかな」
「そういうもん」
「イニシャル入り？いいねぇ」
「朔玖の家、職人だから」
「いぇ〜い！！」
「お揃いの指輪が俺らを導くであろう！！」
シンプルな細めのゴールドのリング。
正面には「H.U.」
Handa Utaって言うことか。
左手の人差し指にはめてみる。
おぉ、いいなぁ…。
「写真撮るよん！」
「いる？」
「いる！！」
「撮られなさいよ。詩、太陽」
写真苦手なんですよね…。
フラッシュと向けられてる感覚がとてつもなく…。
「…朔玖、早く」
「待っ！…」
「どう？w」
「あぁー！！俺、ブレたぁ！」
シャッターを押してから、５で撮られたみたい。
見てみると、撮った朔玖が間に合わなくてめちゃくちゃブレてる。
誰かわかんないくらいに。おもろい
「おぉ。朔玖は、そんなもんでいんじゃね？」
「詩、冷たっ！？」
「え！！ちょっと韻踏んでない？？」
「何言ってんだよ。殴るぞ」
「ねぇー。詩、怖くない？？」
「落ち着こ。詩」
「…」
ここ最近は、家に１人でいるより、こうやって話してる方が何よりも楽だ…
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