１話 ページ2
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〜
「お母さんね、再婚することにしたの」
「は…？」
〜
「卒業だよ！つか、次、高校だべ！」
「はしゃぎすぎね？」
「だぁって！」
「実感湧かねぇ〜」
「分かる！」
少し前、僕は中学を卒業して、義務教育を終えたばかりだった。
意外と実感は湧かないものだとほぼ毎日感じながら、今日、男子高校生とやらになった。
「遂に、高校生かぁ」
「ほんとねぇ。高校入学おめでとう」
「ありがと」
仲良いとも言えない母親に連れていかれたちょっと高級そうなレストラン。
居心地の悪さを若干覚え、スマホ片手にサラダを突っつく。
「この時期なのはだいぶ良くないかもしれないけど、お母さん再婚することにしたの」
「は…？」
「お父さんが必要なんじゃないかと思って」
お父さん。
小学校入る前か入って少ししたくらい。
有休を取ってまで遊んでくれる大好きな父親は、信号無視した車から僕を守って亡くなった。
その時の影響は、２週間弱少量の白ご飯しか食べれなかったくらい。(食べれただけマシか)
「僕は、あのお父さんだったから大好きだったの。お父さんになった人誰でも好きなわけじゃないからね？」
「分かってる、けど」
なんで、そこで歯切れ悪くなるかな…。
もっと、なんか言えばいいのに。
ほんとにそうゆう所、好きじゃない…。
「後、苗字は変えたくないんだけど」
「え？でも、そんなこと言われても」
「とりあえず、学校は"飯田"でいくからね？じゃなきゃ、再婚を許すことなんてしないから」
再婚なんて一生認めたくないけど、口出す権利はないし。
普通に高校に入学したばっかだぞ。僕。
苗字なんて変えて行ったら、なんで急にみたいじゃん！
「そう…。言っとくわね」
「ん」
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